群馬県の石積みのフィールドへ
- Kentaro Murakami
- 2025年10月13日
- 読了時間: 2分


希少なシダ植物が石垣・石積み壁に生育している事例の調査を続けていますが,半年ぶりに群馬県南部のフィールドへ行きました。今まで調査していたポイントで引き続き調査をしましたが,今回は少し足を伸ばしてネギで有名な下仁田町も見てきました。
このポイントでは実際に石灰岩が見られるところが近くにあり,採石場も至近にあったようで,道路際から石灰岩上のキンモウワラビも観察できました。また,ヒメウラジロが民家の土台や道路際の保護工に用いられている石積みにウジャウジャ生えているのが印象的で,とても面白い場所でした。ヒメウラジロは環境省のレッドデータでは絶滅危惧II類に指定されているのですが,群馬県・栃木県では準絶滅危惧とランクが低めになっていて,このあたりは,きちんと調査・評価されている印象です。他方,お隣の長野県や埼玉県では絶滅危惧II類と環境省ランクと同じです。本種のもともとの産地が石灰岩の岩崖で,そこが種の供給源だと仮定すると,石灰岩地からの物理的距離が遠くなると,少なくなっていくという可能性があります。
ただし,この地域では石灰岩地からずいぶん離れたところにある石積み壁にもぽつぽつとキンモウワラビやヒメウラジロ,ミヤマウラジロなどの好石灰岩性のシダ植物がみられるところがあり,石積みはレフュージア(生物が生き延びるための避難場所)のような機能を果たしているかもしれないと思っています。
・・・と書いてみたところで,地質図と重ね合わせて考えてみると面白いかもと思った次第。


コメント